2024年1月16日 - すべて
― その場で決めないことが何より大切 ―
住宅展示場は、家づくりを考え始めた方にとって分かりやすく、夢が広がる場所です。
一方で、設計や現場を長く見てきた立場からすると、注意しておきたいデメリットも確かに存在します。
まず多いのが、営業主導で話が進んでしまうことです。
展示場では来場者情報が管理され、営業担当者の裁量によって提案内容や値引き条件が変わることもあります。
「今月中なら」「決算だから」といった会社都合の話が前に出ると、本来考えるべき住まいの本質から目が逸れてしまいます。
次に、情報過多による混乱です。
複数のメーカーを一気に見ることで、性能・仕様・金額の基準がバラバラになり、「何が正解か分からない」状態に陥りがちです。
さらに、展示されているモデルハウスは、現実の予算では再現しづらい仕様や広さが前提になっているため、期待値だけが上がり、現実とのギャップに悩むケースも少なくありません。
また、展示場で得られる情報は、その会社にとって都合の良い切り取り方がされていることもあります。
客観的に判断するには、ハウスメーカーと地元工務店、それぞれの強みと弱みを冷静に見極める視点が必要です。
私は、住宅展示場に行くこと自体は否定しません。
ただし「その場で決めないこと」が何より重要だと考えています。
展示場は知るための場所。選ぶのは、自分たちの価値観と暮らし方に本当に合う相手かどうかです。
