ミッドセンチュリーデザインを空間の骨格とし、家具を起点に建築を組み立てた平屋住宅である。
T’s Garage Furnitureによるオーダーソファ、テレビボード、ダイニングテーブル、造作洗面台は、単なるインテリアではなく、空間構成の一部として設計段階から組み込まれている。
オーナーが長年親しんできた HERMOSAの照明 を基準に、色味・素材・質感を慎重に選定。
光が当たったときの陰影や経年変化までを想定し、既製のテイストに回収されない、この住まい固有のインテリアバランスを導き出した。
小屋裏空間は、将来的にシアタールームとしても成立する広さを確保し、
リビングと緩やかにつながる中二階のワークスペースには、大容量の造作本棚を計画。
家族の気配を感じながらも、それぞれが異なる時間を過ごせる立体的な構成としている。
水まわりは、ランドリースペース、洗面、パントリー、ファミリークロークを動線でひと続きに構成し、日常の家事行為が滞りなく流れるよう設計。
キッチンは回遊性を持たせ、空間と動作の双方に余白を生み出している。
ビルトイン食洗機には BOSCH(ボッシュ)製オープンタイプを採用し、機能と意匠の両立を図った。
温熱環境については、第一種換気と全館空調をベースに、吹付ウレタン断熱による基礎断熱・屋根裏断熱を組み合わせることで、空間全体を包み込むような室内環境を実現している。
数値としては C値0.3、UA値0.44(HEAT20 G2相当) を確保し、性能を「主張」するのではなく、意識させない快適さとして成立させた。
構造面では耐震等級3相当を確保し、デザイン・性能・構造のいずれかに偏ることなく、長く住み継がれる住宅としての総合的なバランスを追求している。
